クレープマートル / サルスベリ

うちの近所の木。あまりにも強烈な色で思わず写真を撮ってしまいました。クレープマートル。日本名はサルスベリだそうです。

子供の頃、近所の家にサルスベリの木があって、確かに猿も滑りそうなスベスベした木の幹だな、とか考えていたのを覚えています。この木もそこまでのスベスベ感はないけれど、まあ同じ系統の木であることは見て取れます。

子供の頃のサルスベリの花はここまで大量の花をつけていたような記憶はないですが、所変われば品変わるというか、まあ確かにアメリカはいろんな意味で何にしても巨大で大量で強烈ですが、サルスベリに関してもそうかと妙に納得。道を運転しているとたまに目に入る、非常に目立つ木です。

ゴールデンレインツリー / モクゲンジ

我が家には種から育っている木が幾つかあります。これはそのうちの一つ。

最初は植木鉢に出てきた芽を何の芽かも分からないまま育て始めたのがきっかけ。初めはまさか木とは思っていなくて、育っていく中、ある時点で「ん?これはもしや木では?」という疑いが発生し、少し驚いたのを覚えています。次に出てくるのが「いったいこれは何の木なのだ?」という疑問。ある程度育ってきてから、木の種類の特定を試みました。種がうちまで飛んで来れるような近くにある木で、飛んで来れるような小さな種をつける木で、葉の形とかつき方とか、いろいろ考えて、おそらくゴールデンレインツリーだろうという結論に至りました。今ゴールデンレインツリーは5本ありますが、みんなそれなりに育ってます。

植木鉢という限られた環境で、肥料も、コンポストの土とかコンポストから出てくる液体とかその程度の、「この木を育てるための最善は何か?」的なことは全く考えずに放置気味に育てています。植え替えもここ暫くしてないし。というかこれ以上大きい植木鉢だとこのアパートメントで場所難しいしな、と悩み中。そんな扱いでもすくすく育っているので南カリフォルニアの気候に合ってるんでしょうね。気をつけることは水やりくらいかな。

そういうかなり雑な扱いなので、花が咲くことは全然期待してませんでしたが、写真の通り花が咲きました!だいたい芽が出てから5年くらいでしょうか。今年の夏は、例年ほどの酷暑では (今の所) 無いものの、30数年ぶりとかいう台風が来たり、雨が多かったり曇りの日や気温が低い日もあったり、かなり特殊な夏だったので、植物にとってはいまいち調子が狂う夏だったんじゃ無いかなと思っていました。写真の通り葉もいまいち健康優良児では無いのですが、そんな中で初めての開花とは、見つけた時はとても驚いたし、嬉しかったです。生命力あるなー、強いなー、と感心しきり。インスパイアされます。

この木の面白いところは、木の枝がものすごく無造作に伸びていくところ。他の葉と重ならないようにバランス良く枝を伸ばしていくとかそんなことはなく、枝葉重なりまくってます。一枚目の写真からも少しは伝わるかな?街路樹的な感じで道端にある程度大きく育っているものを見かけることも多いのですが、よく見ると枝とか葉っぱとか絡まり合っていて、「こんな効率の悪い葉の茂り方ってある?」と素人目には思えてなりません。こういう形に進化することが最善だからこの形に落ち着いたのでしょうけれど、なぜなのか?という疑問がいつも頭をかすめます。

花は、うちのはまだ若いので一つしかついてないですが、このように束になって、サイズはもっと大きいものがたくさん出てきます。花が散る様はいかにもゴールデンレインという感じで名付けのセンスが素敵だなと思います。うちのもこれからもっと花をつけるのか、今年はこれで終了か、気をつけて観察していきたいと思います。

Kindred by Octavia E. Butler

最近はアメリカ南部に興味があるので、前回に引き続き、南部を垣間見れる本を読んでみました。

前回の記事

sosolife8.hatenablog.com

 

作家の Octavia E. Butler (オクティヴィア・E・バトラー) は、サイエンスフィクションの作家として知られているけれど、この作品はサイエンスフィクションとは違った話。タイムトラベルの要素はあるけれど、それがメインのテーマでもないし。

よく知られている作家であること、ここ 2, 3 年で何回か耳にした作家であること、南部の話、そして作家が黒人女性である、ということでこの本を選んでみました。以前に彼女の別の作品 (Parable of the Sower) を少しだけ読んだことがあって、そこでは舞台がうちの近くのパサデナ周辺だった、というところに親近感を覚えたのもあるかもしれません。

この作品でも主人公は LA 周辺に住んでいます。と言ってもそれはあまり内容には関係ないけれど。それでこの主人公が自分の意思とは関係なく、過去の奴隷制度の時代にタイムトリップしてしまう、というのが話の大筋。

作品中は、奴隷制度の日常がたくさん描写される、というか、むしろ奴隷制度の日常を描くのにタイムトラベルの要素を取り入れた、と言った方が近いかもしれません。

その描写が本当に心が痛む内容です。気分も悪くなるし、読み続けるのも辛いくらいでした。これが普通の時代で、それもそんなに遠くない過去だ、ということを考えると本当にこの事実をどう消化すればいいのかわからなくなります。実際こうしてこれだけ書くのも、読み終わってからだいぶ時間が経っています。それでもまだここに具体的に書くことが憚られます。具体的な内容がないのでピンと来ない方も多いと思いますが、そこは是非作品を読んでみて欲しいです。以下考えさせられたこと3点。

 

アメリカについて:

どう考えても、この奴隷制度で築き上げた富の上に今のアメリカがある。ということは紛れも無い事実。そしてその結果として今の生活が成り立っている、自分の生活も含めて。そういう意味では、奴隷制度や人種差別は過去のこと、と言い切ってしまうのは違う気がします。

白人について:

自分の先祖が同じ人間を家畜のように扱っていて、その結果として自分の生活が成り立っている、もしくはそうした富の上に自分の生活があると理解して生きる、ってどんな人生なんだろうと思います。おそらく本人たちは自覚してないだろうけれど、深層心理的なとても深いところで、トラウマやストレス、恐怖があるんだろうなと思います。そのせいでたくさんの現実逃避としか思えないような考えをしている白人が多いのかなと思います。学校においても奴隷や人種差別についての教育にものすごく口出ししてくるののもその辺りが関係しているのかなと。例えば黒人の生活に関する本の検閲とか禁止とか。とにかく歴史を教えたくないというイメージがあります。アメリカ風に言えば教育されない権利、的な?それではどうしようもないと思うんですけれどね。目を背けたくなるのもわかりますが、それはつまり目を背けたくなるようなことを自分たちの先祖が過去にしてきた、ということでもあるわけで。その過去をきちんと見つめて、受け入れて、そこから何を学ぶか、間違いをどう正していくか、という過程を経ないと自分たちの中にある、恐らく無意識のストレスやトラウマはいつまでたっても世代を超えて残っていくと思うんですけどね。もちろん白人全員が奴隷所有者の子孫ということではないです。奴隷制度が終わってから移民してきた人々も沢山いるでしょう。そういう人たちは関係ないかというとそうとも言えない気がします。世の中はそんなに単純ではなくて、でもその話はそれ自体がひとつの大きなテーマなので、また別の機会に考えてみたいと思います。

黒人について:

ほんの数世代前までこのような扱いを受けていた黒人の人々が、そこから人としての尊厳を取り戻し、差別が未だ強く残る中生きていくというのは本当に本当に大変な道のりだと思います。終わりが見えない何世代にもわたる長い闘いなんだろうなと思います。

ふと思い出したことに、以前心理カウンセラーの方から聞いた話があります。奴隷制度が終わった時、親は奴隷制度の元なんの権利もなく生まれ育って、でも子は生まれた時から権利が (法律上は) 保障されている、ということになって、その時の親の心は本当に複雑だった、というような話でした。自分がしたくでもできなかったことを子供達はできる、なりたくてもなれなかったものに子供達はなれる、少なくともしようと、なろうと挑戦することが子供達には許されている。それを日々目にしながら生きるというのは辛いと思います。子供達の幸せを願う一方、自分の人生はなんだったのだろうとか考えてしまいますよね。そしてそこから親子関係がうまくいかなくなってしまうこともあるし、そう言ったトラウマは世代を超えて続いていく、という話でした。

この作品を読んでから、このカウンセラーの話がすごく心に響きます。多分このカウンセラーの話は黒人の人たちが抱える様々なトラウマの中の一つに過ぎないのでしょうけれど、ただでさえ黒人であるというだけで生きづらいのに、その上こういったトラウマや他の様々な複雑な心理を抱えて生きていくなんて、想像がつきません。もちろん黒人全員がそうだというわけではないでしょうが、こういう側面もあるのだと理解するのは大切なことな気がします。

アメリカは一言で言ってしまえば先住民を殺して手に入れた土地で黒人奴隷を使って築き上げた富の上にある国、ではあるのですが、呪われてるなと思います。その呪いからまだまだ自由になれてないな、呪いから力技で目を背けている状態だなと思います。私の拙い日本語ではなかなかうまく言い表せないのですが、呪いの一端を垣間見るという意味でも、是非この本は読んでみて欲しいです。

 

 

 

 

我が家のポトスその後:新芽について

前回、茎を切って植え替えた後、新しい葉は3箇所から出てくると思っていたのに5箇所から出てきた!という驚きをお伝えしたと思います。今回はその後をお知らせします。

前回の記事は以下です。

sosolife8.hatenablog.com

 

1箇所目:

これは二枚目の新しい葉が順調に伸びています。

 

2箇所目:

こちらも綺麗に次の葉が伸びています。

 

3箇所目:

ここでは、次の葉が伸びかけたものの、写真の時点で成長が止まってしまっています。先端も黒くなって、これ以降伸びることは無さげです。

 

4箇所目:

これは分かりにくいですが、この小さな葉がそうでした。一枚目の葉すらきちんと大きくならないまま成長が止まってしまっています。ここはなかなか伸びなくて、他にだいぶ遅れてようやく葉が開いてきたなと思っていたけれど、結局これ以上は成長しませんでした。

 

5箇所目:ここは一つの葉から二つの新しい芽が見つかるという面白いことになってました。ということで順を追って見てみたいと思います。

8月9日時点:

  

両方が伸びることはないだろう、どちらか一つが伸びていくんだろうなとは思っていました。とはいえこのようなことは想像していなかったので、面白いものが見れたなという感想です。

 

8月10日時点:

一方 (右側) は育っていきそうでもう片方 (左側) はあれ?どうしたのかな?という感じ。たぶんこちらはここで成長ストップかもしれないな。と思いました。

 

8月25日時点:

明らかに一方は伸びてもう一方は伸びてないですね。伸びてる方はさらに次の葉も出始めています。やはり二つとも伸びるということはありませんでした。

 

結果は、5つ出た新しい葉のうち、きちんと成長して次の葉まで伸び始めたのは3箇所のみでした。きっと切った直後は 「新しい芽を出さなければ!」というホルモンか何かが過剰に分泌されて、たくさんの新芽 (葉) が出てきたのかもしれません。その後一つの蔓から伸びるのは1箇所、の法則に従って、伸びていく箇所と成長が止まる箇所が決まってきたのでしょう。自然の摂理はうまくできているなと感心します。今回は色々と意外なことがたくさん起きて、観察していてとても面白かったです。

トラディスカンティア・ゼブリナシルバープラス

こちらもツユクサの仲間です。種類は、おそらくゼブリナ シルバープラスだと思いますが、いまいち定かではないです。

この子は私が鉢を倒してしまったりということを数回して、何度か死にかけました。2, 3cm の小さい葉が 2, 3枚、全長 5cm 程度というところからよくここまで伸びたと思います。枝分かれしてどんどん伸びていくので、毎日何かしら発見があって楽しいです。

写真は葉の表しか見えないですが、裏は綺麗な赤紫です。表も光沢があって、ラメみたいで綺麗です。茎も斑点があって、いろいろ細部にこだわった (?) 種類ですね。

しばらくは成長がゆっくりだったのですが、ここ一ヶ月くらいでぐんぐん伸びました。以前は土に植えていたので、土のタイプが合わなかったのかもしれません。感覚としては、水栽培に変えてから成長し出してこの夏成長速度もアップ、という感じです。

葉と葉の間が結構あるのは間延びしているということなのか、というのが最近の疑問。南カリフォルニアの強い日差しの中育ってるから日光不足ということはないと思いますが、でも午前中は直射日光は入らない場所に置いているし、結構葉焼けを警戒して育てているので、もしかしたら足りてないのかもしれません。とはいえここの直射日光は非常に強烈なので、ちょっとどうしたものかと躊躇してしまいます。

この種類も茎を切って土に差し込んでおけばそこからまた伸びていくタイプなので、近々そうして綺麗に植え替えようかと考えているのですが、如何せん前に枯らしかけたことが何回かある前科持ちなので、ちょっとまだ手を出すのが怖いですし申し訳なさがまだ強いです。ややトラウマ気味かも?ポトスは思い切って切って植えなおして今の所成功しているので大丈夫な気もしますが、この株は、これ以上は何とかしないと収拾がつかない、というギリギリまで手は出さずに成長してもらおうかと今は思っています。ほんとここまで無事成長してくれてよかったです。

サンタバーバラ / Santa Barbara - 2日目

二日目は帰るだけなので、その前にゆっくりサンタバーバラを楽しみました。

朝食は歩いて3分のカフェへ。お花が綺麗でした。砂漠地帯の LAとは違ってサンタバーバラは気候がいいからこうして夏でも花が楽しめますね。

 

朝ごはんはサンドイッチ。結構ボリュームがありました。外で食べたんですが、スズメがたくさんおこぼれを狙って待っていました。かわいい。サンタバーバラの朝は肌寒かったです。これも LA とは違うかな。LA も乾燥しているので、日本と違って朝晩はそれなりに涼しいけれど、さすがにこの時期は肌寒いまではいかないかな。ちょっと服の選択を間違ったかも?と思うくらいでした。昨晩も夜外を歩いていた時は結構寒かったですね。

その後はホテルをチェックアウトしてサンタバーバラ中心部へ。この町はスペインからの宣教師が来たことで発展していった点もあるので、結構スペインを意識した町並みという感じがしました。

その後は海辺でワインテイスティング。いろいろ地元のワインが味わえて楽しかったですが、でもホテルで飲んだワインが一番私好みだった気がします。でも海を眺めながら飲むワインも良かったですよ。

一泊二日の短い時間でしたが、都会を離れてゆっくりできました。2時間ほどで行けるというのもお手軽でいいです。日帰りもできる距離ではあるけれど、一泊した方がゆっくりできるかな。あと今回は週末ではなく平日だったのも、良かったのかもしれません。観光地なので、週末はもう少し混雑するのかも。

帰り道では In-N-Out Burger で遅めのランチ食べました。ロードトリップ中取りあえず何かお腹に入れたいという時の安定の味。よく日本とか他の場所から来る人から In-N-Out Burger で食べてみたい!と言われるのですが、私には何かそんなにいいのかよくわからないです。きっとまだまだ In-N-Out Burger を極めてないということなのかも。いろいろ隠れたメニューもあるらしいし。

場所の情報

カフェ:

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ワインテイスティング

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サンタバーバラ / Santa Barbara - 1日目

諸用でサンタバーバラまで一泊二日で行ってきました。

うちからはだいたい車で2時間くらいです。午後からの予定に合わせてお昼過ぎくらいに家をでました。

用事の前にカフェで一息。調子に乗ってケーキを食べてしまいました。美味しかったです。このカフェはとても雰囲気がいいんだけれど、なぜかコーヒーは紙コップに、ケーキは紙皿に、フォークもプラスチックのフォークでした。雰囲気も味もいいのに、そのギャップに不思議でならなかったです。

無事用事も終わり、6時過ぎくらいに向こうで用意していただいたホテルに到着。思っていた以上に素敵なホテルで嬉しかったです。立地も素晴らしく、海まで歩いて10分、レストランやワインテイスティングのエリアにも歩いて5分くらいと、予想外のボーナスという感じでした。ホテルのロビーはこんな楽しい感じ。

ホテルのロビー

部屋もとってもセンスがいいです。多分建物自体は古いんだけれど、そこからいい感じにリノベーションしたという感じでした。

ホテルの部屋

その上、ホテルの部屋から直接プールに行けるようになってました。これは素晴らしい。普通に着替えとか気にせずプールに行って、そのままロビーも廊下も通ることなく直接部屋に戻ってシャワーを浴びれる。嬉しいではないですか。とはいえ私はそんなこと聞いてなかったし、遊びできてるわけでもないので水着持参せず。眺めるだけで終わりました。いや、一瞬思ったんですよ、もしかしたらそんなこともあるかな、とか。以前も一回あったので。その時も水着持参せずだったんですが、でもまさかまたそんなラッキーなことがまた起こるとは思わないじゃないですか。次回は必ずや水着持参でいこうと思います。

プールサイド

しかも宿泊者にはサービスでワイン一杯サービスでした。このワインはサンタバーバラ産。地元のワインのサービスとは嬉しいですね。しかもすごく美味しかったです。私はそんなにワイン詳しくないですが、そんな私にも分かる程美味しかったです。しかも量が多い。一杯、というからワイングラスに三分の一とかそれくらいかなと思ったら、写真のグラスに半分くらいなみなみと注いでいただきました。多分 200 ml くらいはあったのではないかと。夕食前にちょっと一杯、という量ではなかったので、少し頂いてあとは夜まで取っておきました。

夕食は歩いてドイツ系のビアガーデンへ。

ビアガーデン

ドイツ、ベルギー、アメリカのビールの飲み比べと、ソーセージ3種、ジャーマンポテトサラダをいただきました。ベルギーのビール美味しかった!ワインだけでなくビールも詳しくない私でもわかるほど美味しい。有名なビールということでしたが、さすが有名になるだけありますね。凄いなあ。

その後いい気分でホテルまで戻り、残っていたワインを美味しくいただいて就寝と相成りました。

以下場所の情報。

カフェ:Renaud's Patisserie and Bistro

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ホテル:The Waterman

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ビアガーデン:SB Biergarten